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株式会社ビジヨンテツク

元国際線客室乗務員と元アナウンサーによる人材教育

真山美雪の「この人に会いたい」スペシャル対談第1回

「心に響く接遇が未来拓く」 第1回:株式会社セブン-イレブン・ジャパン代表取締役社長 最高執行責任者(COO)井阪隆一氏

人材育成コンサルタントの真山美雪が、その人らしい輝きを持つ方々にお話をうかがう「この人に会いたい!」を連載でスタートします。第1回は、昨年5月、セブン-イレブン・ジャパンの代表取締役社長に就任された井阪隆一氏です。セブン&アイ・ホールディングス取締役でもあり、グループ主要会社の中で最年少の社長として多忙を極める井阪氏。暖かく気取らないお人柄に、笑いの絶えないひとときとなりました。

プロフィール

井阪隆一氏
(いさか・りゅういち)

都立駒場高校、青山学院大法卒。1980年、株式会社セブン-イレブン・ジャパンに大卒3期生として入社。02年に取締役、06年5月には取締役常務執行役員、そして09年5月、代表取締役社長 最高執行責任者(COO)に就任。株式会社セブン&アイ・ホールディングス取締役でもある。東京都出身。趣味はゴルフ、ジョギング。

株式会社セブン-イレブン・ジャパン代表取締役社長 最高執行責任者(COO)井阪隆一氏

「セブン-イレブン」は、コンビニエンスストア業界において、売上、利益、店舗数においてトップ(2010.4.1現在)。株式会社セブン-イレブン・ジャパンは、コンビニエンスストア「セブン-イレブン」のフランチャイズチェーン本部であり、セブン&アイグループの中核会社である。

自発的に心を無にする時間はストレス解消にも効果を発揮する

真山:2009年は3月に東京マラソンを完走され、そのすぐ後、5月には社長に就任なさいましたね。

井阪:実は、フルマラソン初挑戦だったのですよ。
社内のマラソン同好会と話すうち、チーム・セブン-イレブンのメンバーとしてエントリーすることに。
しかし、当日の朝、事情があり、会社のチームと一緒にスタートできなかったのです。

真山:確か、あの年の東京マラソンはとても寒い日でしたよね。

井阪:そうです。チームと離れ、一人きりで走っていたのですが、20キロを過ぎた頃にじん帯を痛め、さらに有楽町のあたりで途中から雨が降ってきて、お腹もすくし本当に辛かったです。
マラソン中は財布を持てませんでしたが、幸いセブン&アイグループの電子マネー「nanaco(ナナコ)カード」だけは持っていたので、コース沿道にあるセブン‐イレブンでレインコートを買い、走り続けることができました。

真山:それは助かりましたね。

井阪:事前に完走率97%と聞いていたので、「絶対に完走したい」と強く思いました。
完走するのに時間がかかったので、ゴールしたら社内のメンバーはもう誰もいなくて・・・。
「▲▲居酒屋で待ってま〜す」というメールが入っており、遅れて祝杯をあげました。
フルマラソン参加後は、朝5時に起き自宅の近所を6〜8km、定期的に走るようになりました。
走っている間、無心になれるし、からだの軸がしっかりする。
体幹がしっかりしてくるので、気持ち良いです。だから続くのでしょう。
気持ちだけでなく、からだにもあっているのでしょう。

真山:井阪さんは経営者として常に健康に気を使っていらっしゃるし、体のメンテナンスも重要ですものね。
ストレスコーピング(※下記参照)の視点からも、マラソンで無心になるのはストレスコントロールにとても効果があると思います。

今の会社に入社なさった当時は、コンビニエンスストアのフランチャイズビジネスはまだ創世記でしたね。

井阪:新卒で内定をもらったあとに会社が東京証券取引所第2部に上場、入社1年目に出店1,000店を達成し、2年目には第1部に指定替えといった時期でした。入社後は、店舗勤務を3年間、加盟店さんへの経営相談員を4年間、経験しました。

相手の気持ちを察する力が 真のホスピタリティマインド

真山美雪

真山:じつは今、ホスピタリティマインド&コミュニケーションについての本を執筆中なのですが、わたくしも航空会社に入社したころの経験を思い出しました。
国際線の客室乗務員として勤務していた20代のころ、機内で言葉が通じない外国のお客様にも数多く接しました。そんなときは表情や状況から「のどが渇いていらっしゃるのではないかしら」などとお察しし、「お飲み物はいかがでしょうか?」と、相手のことを一生懸命に考えて応対し、喜んでいただきました。

やはり、言葉よりもまず大事なのが、相手の立場に立ってお客様の気持ちを察し共感する心なのではないでしょうか。それがホスピタリティマインドというものではないかと思うのです。

今は接遇の研修やセミナーをご依頼いただく講師の立場なので、買い物に出かけてもお店の方の対応はついつい気になってしまいます。

   たとえば、スーパーで買い物をして会計をするレジでも、レジに向かって品物をピッピッと通しながらお客さまのほうに体も向けず、顔も上げず目も合わせずに言葉のみのマニュアル通りの対応をする方がいます。
「いらっしゃいませ、ありがとうございます。またのお越しをお待ちしております」と早口で言われると、いつこちらを見てくださるかなとつい観察してしまいます。
沢山のセリフ(言葉)より、目をしっかり見て心のこもった臨機応変な対応をしてくれると相手にもホスピタリティの気持ちが通じるはずです。
それがファンをつくるということにもなると思います。

井阪:マニュアル化して「応対する」ようにすると、応用がきかなくなってしまうのでしょうね。

まさにセブン-イレブンでも、マニュアル的な接客ではなくホスピタリティを大事に考えています。店舗勤務のときには、その重要性を強く実感する体験もしました。

僕が入社した年の冬、福島県郡山の店舗に勤務していたのですが、郡山一帯が記録的な豪雪に見舞われ、雪が高圧電線に漂着して鉄塔が倒れてしまったのです。
電気やガスなどのライフラインが完全に復旧するまでに、3日もかかったほどでした。

真山:3日間も? それは大変な状況でしたね。

報酬は労働の対価ではなく 喜ばれれば自然と巡ってくるもの

井阪隆一氏と真山美雪

井阪:そんなとき、地域の店舗オーナーさんたちは「セブン-イレブンが郡山市民の食を支える」という使命感から、3日間、電気もなく真っ暗な中、ろうそくを頼りに不眠不休で営業を続けたのです。レジが使えないから、会計もすべて手作業。東京からはおにぎり等を福島までピストン輸送してもらうなど、セブン-イレブン自体のブランド価値もグッとあがり、地域の方々にも心から喜んでもらえました。

このとき、労働の対価として報酬や地位があるのではないと知ったのです。これは、仕事の楽しさを知る原体験だったといえるかもしれません。
「儲かればいい」「出世すればいい」という発想では、仕事は続かないでしょう。

真山:社会に貢献し、感謝される「ありがとう」と言っていただける喜びこそが、真の対価だということですね。

井阪:喜んでくださる方が多ければ多いほど、それが自然に売上や利益となって還ってくるものではないでしょうか。そうした社会性、公共性は、24時間365日店舗を運営するオーナーさんにとっても仕事のベースになっていると感じます。

また、地域に根ざしたホスピタリティ、フレキシビリティは、加盟店のオーナーさんやパートさんに教わることも多いですね。

真山:そうですね。フランチャイズチェーンとして共通した規範はあっても、地域や相手の気持ちに添った応対をすることがお客様に喜んでいただけます。
小さなお子さんには、「どちらになさいますか?」とたずねるより、「どっちがいい?」と目線を同じ高さにして聞いてあげたいものです。
どうしたら相手の気持ちに添えるかを考え、フレキシブルに対応することが重要です。

話し方をベンチマーク化する、おいしさを定量化する

井阪:真山さんは、たたずまいや話し方などのベンチマーク、つまり接遇やマナーにおける規範をご自身の中に持っていらっしゃいますね。

真山:そうですね。自分自身がコミュニケーションの基本をしっかりと身につけることは、大事なことです。
ちょっとした言葉づかいや態度などでも、適切でなければ相手に誤解や不快感を与えてしまいます。
どのような話し方をすれば相手に受け入れてもらえるかなど、第三者に不快に思われないような行動や言動をを心がけたいものです。
基本ができている上で、フレキシブルに対応する。それが相手の立場に立って共感し対応することだと思っています。

井阪隆一氏

井阪:今はマーケットが厳しい状況ですし、ビジネスでもホスピタリティの視点は欠かせません。
お客さまのかゆいところに手がとどく商品やサービスを積極的に仕掛けていくことがより大切です。
それには、ニーズに対する予兆を掴む鋭い洞察力、豊かな想像力と、それを裏付けるデータが不可欠となっています。

最近、セブン-イレブンでは、数値や言葉による「おいしさ」の可視化を実現しています。
たとえば、おそばのコシを誰にでもわかるように表現するのは、これまで難しかった。でも、研究の結果、硬さと弾力、それぞれを数値化し、その比率によってコシを表現することができるようになったのです。
今では、全国にある60の工場へ向けて、お米の炊き加減など、おいしさを定量化して伝達しています。

真山:井阪さんとは都立駒場高校の同級生で、同じ硬式テニス同好会だったけれど、同好会での練習は男子と女子とわかれていたので、一緒にテニスをすることはなかったですね。
最近は、理由を探しては高校の仲間で集まるようになりました。時には旅行にいったり、一緒にゴルフをしたり。

井阪:海外や地方に赴任していた人が戻ってきたり、女性は子育てが一段落して、集まりやすくなったんでしょうね。
高校時代の仲間は、社会的に活躍する人も多いけれど、現在の仕事や地位に関係なく、素のまま、リラックスして付き合えるので楽しいですね。

真山:また近々、みんなで集まりましょう。
今日は、沢山の有意義なお話をありがとうございました。
これからも益々のご活躍をお祈りいたします。

(2010年3月23日 セブン-イレブン・ジャパン本社にて)

真山美雪

ストレスコーピングとは。

ストレスコーピングとは、ストレスへの対処法のことをいいます。心の持ち方をちょっと変えるだけでストレスはかなり軽減されるもの。自分自身の考え方の癖を知り、セルフトークという心の口癖を変えることで、感情をコントロールする方法を身につけ、ストレスと上手く付き合いたいものです。

井阪さんのジョギングのように、自分ならではのストレス解消法を持つのは有効です。経営者や会社員だけでなく、家事や子育て、地域や社会との人とのおつきあいで多忙な方々からも、ストレスコーピングは注目を集めています。『真山美雪のストレスコーピング講座』では、強くしなやかな心の育て方を、性別、世代を問わず、多くの方にお届けしています。

株式会社ビジヨンテツク代表 真山美雪

次回は 財団法人 日本サッカー協会 専務理事 田嶋幸三氏にご登場いただく予定です。
どうぞお楽しみに!

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